ありがとうオリゴ糖

チャットモンチー『ときめき』MUSIC JAPAN

音楽は聞かなくなってしまったというか、もともと移動中(電車に乗っている時や歩いてる時)にしか聞く習慣がなかったので、移動時間が減ったことによって同時に音楽を聞くタイミングも減ってしまった、というのが正解かも。いや単純に歳を取ったのかも。。結婚するちょっと前に、BUMP OF CHICKENがテレビで「RAY」を生放送で演奏しているのを見て、ぽろぽろ涙が出ました。「あんまり泣かなくなっても、靴を新しくしても、大丈夫だ、あの痛みは忘れたって消えやしない」ああ、これは10代の頃バンプ聞いてた子たち、大人になってようやく「生活」をするようになった私たちに対するバンプからの応援歌なんだな、って思いました。嬉しかったし、すごく励まされました。なんか、勝手に、ばかみたいだけどね。ほんとうに、大丈夫だって思いました。あと、前の日記に貼った年末のFNS歌謡祭で見た玉置浩二の歌が衝撃で、それからというもの「玉置浩二まじやばい状態」に陥っています。初めて聞いた「メロディ」に、だーーっと涙が流れ、歌い終わりに、森山直太朗玉置浩二がゆっくりと近寄って、ガシっと力強く握手したとき、「ああ・・・音楽っていいもんだよね、そうそう!こういうのだよね!」って、画面を越えて私も一緒に握手したような、そういう気持ちになったのです。玉置浩二は歌がうまいというよりも、歌に込められたものの多さが、他と比べてものすごいんだと思います。一瞬で大好きになりました。アイドルだと清竜人25のライブがハチャメチャに楽しかったです。アイドルのライブとミュージカルとバンドのライブを全部同時に見た!みたいな、そういう気分になる超総合エンターテイメント。ステージってこんなに広かったんだ、ってくらい動きが大きいです。最近だと、乃木坂46の「あらかじめ語られるロマンス」という曲と、チャットモンチーの「ときめき」をずっと繰り返して聞いていました。「ときめき」はMJの演奏でイチコロです。「いつだって恋がしたいよ あなた以外と いつだって恋がしたい あなた以外に」ってサビ、すごくびっくりするけれど、同世代の女の子たちには痛いくらいガツンと来る歌詞だと思いました。いつだって恋がしたい(できるものなら)(こんなにだめで大好きな)あなた以外に。私も自然に歳を取っているけど、周りの人たちも、音楽を作る人たちも同時に歳を取って行くんだよなあって、そういう事をすごく感じます。ひとつのバンドやアーティストを何年にも渡って聞き続けることって、もしかしたらすごく尊い事なのかもしれません。なかなか出来ることじゃないですね。



最近読んだ木皿泉さんの本に、こういう文章がありました。

「子供の頃、お母さんになるのはイヤだなぁと思っていた。

夕食のオカズは、決まって切れ端だったり、こげていたり。

数が足らなければ、我慢するのは母だった。家族は、それが当たり前だと思い込んでいて、

自分もいずれそうせねばならない、と考えると暗澹たる気分になった。」

「人にご飯を作ってあげるようになって、母が喜んで残り物を食べていたんだということが、わかるようになった。

一番大切な人にいいものを食べさせてあげたい、と思えるのは本当に幸せなことだ。」

頭の中で、ぼやっと思っている思いが突然目の前に文章で現れて、ああ、まさに!これです!これ!という気分です。健康で、元気でいること。美味しいものをよく食べること。楽しくいること。楽しくすること。思いやること。私が健やかで居ることが、思いやりになること。旦那さんが健やかで居ることが、私の健やかになること。それってきっと、夫婦関係以外でも全部そうなんだと思います。けど、ひとりで居るときは、あんまりちゃんと考えなかったなあって。そんなことを考えていました。